乳がんの手術を経験された方にとって、その後の身体のケアは想像以上に複雑で不安なものです。特に乳房再建手術を受けた場合、「動かしてはいけない」という制約と「動かさないと固まってしまう」という矛盾した状況に直面し、どうすればいいのか分からず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
今回は、二子玉川にあるPHYSIOTHで乳房再建後のリハビリを受けたK様の実例をもとに、手術後の身体ケアの重要性と、専門的なサポートがどれほど心強いものかをお伝えします。
乳房再建後に直面する身体の変化
脂肪注入による再建の特殊性
乳房再建にはいくつかの方法がありますが、K様が受けられたのは脂肪注入による再建手術でした。この方法は、お腹などから採取した脂肪を胸部に注入することで、自然な形を作り上げる手術です。
脂肪注入による再建の最大の特徴は、注入した脂肪が定着するまでの期間、胸部を極力動かさないことが求められる点です。医師からは「1ヶ月は動かさないで」「回すのもダメ」「大胸筋は3ヶ月後まで使わないで」という厳しい指示が出されます。
なぜこれほど厳格な制限が必要なのでしょうか。それは、注入された脂肪が体内で定着するには時間がかかり、その間に動かしてしまうと脂肪が移動したり、血流が不安定になったりして、定着率が下がってしまうからです。
K様も主治医から「1ヶ月は勝負だから動かさないで」と何度も念を押されたそうです。特に脂肪注入の場合、中でいろいろ動いてしまうと定着しないため、日常生活でも無意識に使ってしまう動作を避ける必要があります。
手術部位以外に現れる痛みと制限
しかし、手術した右側を動かさないようにすることで、新たな問題が生じてきます。それは、反対側である左側への過度な負担です。
K様の場合、脂肪を採取したお腹周りの痛みがなかなか取れず、腹帯で圧迫を続けていました。お腹に力を入れるのがつらく、腹筋を使う動作も制限されます。さらに、右側を使わないようにするため、左側ばかりを使うようになり、左肩に痛みと硬さが出てきたのです。
「回しにくくなってきて、こっちばっか使うようになったから気になってしまう」とK様は話されました。動かすとふとした時に痛みが走り、日常生活にも支障が出始めていました。
また、安静にしようと横になっても痛みがあり、うつ伏せもダメと言われているため、寝る姿勢にも困っていました。左向きで寝ることが多くなると、重力で内出血した血液がそちらに溜まり、左側が真っ青になってしまうという状態でした。
医療機関では得られなかった具体的ケア
K様は手術を受けた病院で定期的に診察を受けていましたが、次回の診察は2ヶ月後という状況でした。医師からは「動かさないで」という指示は繰り返されるものの、具体的にどのようなケアをすればいいのか、どうすれば左側の痛みを防げるのかといった指導はありませんでした。
一般的な整形外科や病院では、手術部位の経過は診てもらえますが、それ以外の部位のケアや、全身のバランスを考えた予防的なアプローチまでは対応してもらえないことが多いのです。
K様も「変な硬さが出ないようにとか、硬くなって変な痛みが出ないようにしたいけど、どうすればいいか分からない」と不安を抱えていました。
専門的リハビリが必要な理由
手術の成功と全身ケアの両立
乳房再建後のケアで最も難しいのは、「手術部位を動かさない」という絶対的な制約と、「動かさないことで起こる全身の問題」を同時に解決しなければならない点です。
一般的なリハビリ施設やトレーニングジムでは、医師の「動かさないで」という指示を理解せず、逆に動かすような指導をしてしまう可能性があります。一方、医療機関では手術部位の経過観察はしても、それ以外の部位の予防的ケアまでは手が回りません。
この矛盾を解決するには、医療的な制約を完全に理解した上で、動かしてもいい部位と動かしてはいけない部位を的確に判断し、全身のバランスを考えてアプローチできる専門家が必要なのです。
国家資格を持つ理学療法士の強み
PHYSIOTHの理学療法士は、国家資格を保有し、15年の病院勤務で延べ5万人以上を診てきた豊富な臨床経験を持っています。この経験があるからこそ、医師の指示内容を正確に理解し、手術の種類や経過に応じた適切なケアを提供できるのです。
K様の初回カウンセリングでは、まず手術内容と医師からの指示を詳しく確認しました。「胸周りは特に何もやらないで。こっちの後ろの方、こっちの脇のところ、こっちの背中、これがもう絶対硬くなるから、その辺をやれるといいかな」と、手術部位を避けた上で、ケアが必要な部位を的確に判断しました。
また、「痛みが大丈夫な範囲であれば」と、その日の状態を細かく確認しながら、無理のない範囲でアプローチを進めていきます。画一的なプログラムではなく、その日の体調や痛みの状態に合わせた完全個別対応が可能なのです。
長期的視点での予防的アプローチ
手術後の制限期間は1ヶ月から3ヶ月という長期にわたります。この期間を何もせずに過ごしてしまうと、左側の痛みや硬さはどんどん悪化し、取り返しのつかない状態になってしまう可能性があります。
PHYSIOTHでは、単に今の痛みを取るだけでなく、「変な硬さが出ないように」「予防的なところ」という視点で、1ヶ月から3ヶ月の制限期間全体を見据えたケアを提供します。
左肩、腹部、足回りなど全身のバランスを考慮し、手術後の回復期間を最適化する戦略的なサポートが受けられるのです。
K様が受けた施術内容の詳細
初回カウンセリングでの丁寧な確認
K様が初めてPHYSIOTHを訪れたのは、脂肪注入による乳房再建手術を受けた直後でした。まずは現在の状態と医師からの指示内容を詳しく確認することから始まりました。
「どうですか、調子は?」という問いかけに、K様は「いや、動かさないでって言われました。1ヶ月くらいは、回すのダメだし、大胸筋は3ヶ月後だねって言われました」と答えられました。
さらに、お腹の痛みや腹帯での圧迫、左肩の痛みなど、現在困っている症状を一つひとつ丁寧に聞き取っていきます。寝る姿勢の問題や、日常生活での不便さなど、細かい部分まで確認することで、全体像を把握していきます。
この段階で重要なのは、医師の指示内容を正確に理解し、どこまでなら動かしていいのか、どこは絶対に動かしてはいけないのかを明確にすることです。
身体の状態チェックと問題点の特定
カウンセリングの次は、実際に身体の状態をチェックしていきます。仰向けになってもらい、痛みの有無を確認しながら、関節の可動域や筋肉の硬さを評価します。
K様の場合、左肩を動かしてもらうと、明らかに硬さがあり、動きの制限が見られました。「ここの外側が痛い」という訴えもあり、右側を使わないことで左側に過度な負担がかかっていることが分かりました。
お腹周りも触診で確認し、脂肪採取部位の状態や圧迫の影響などをチェックします。うつ伏せができないため、横向きや仰向けの姿勢で、できる範囲での評価を進めていきます。
この評価によって、「胸周りは何もしない」「後ろの方、脇のところ、背中をケアする」「左肩の可動性を出す」「お腹は痛みが大丈夫な範囲で徐々に動かす」といった具体的な方針が立てられました。
手術部位を避けた筋肉と関節の調整
施術は、まず硬くなっている部位の筋肉をほぐすことから始まります。ただし、これは一般的なマッサージとは異なり、関節の動きを改善するための専門的な手技です。
「単純にマッサージ的なところですね。筋肉が固くならないように」と説明しながら、左肩の後ろ側、脇の下、背中など、手術部位から離れた場所を丁寧にケアしていきます。
右側を使わないことで左側に負担がかかり、「左がやっぱり硬くなりそうだし」という状態を予防するため、左肩周りの筋肉の緊張を取り除いていきます。
また、お腹周りも「痛みが大丈夫であれば徐々に動かしていって問題ない」という判断のもと、無理のない範囲で軽くアプローチします。脂肪を取るのにダメージがあるだけなので、痛みがひどくなければ少しずつ動かしていくことが大切です。
自宅でできるトレーニング指導
施術だけでなく、自宅でできるセルフケアやトレーニングの指導も重要です。K様には、ゴムバンドを使った運動を提案しました。
仰向けの状態で足首にゴムバンドを巻き、片足ずつ開く運動です。横向きで行うと足の重さと重力がかかって負担が大きいですが、仰向けだとその負担がなくなり、安全に筋トレができます。
「こうやって開くと、この分テープがかかるので、筋トレになるんですよ」と実際に動きを見せながら説明し、K様にも試してもらいます。痛みが出ないか確認しながら、適切な負荷と回数を決めていきます。
また、足を上げるだけの腹筋運動も指導しました。お腹に力を入れるのがつらい状態でも、仰向けで片足ずつ上げるだけなら、腹筋とももの筋肉を使いながら、負担を最小限に抑えられます。
これらの運動は動画撮影しながら指導するため、自宅でも正確に復習でき、継続しやすいのが特徴です。
左肩の可動性改善のためのアプローチ
左肩については、「可動範囲を広げていけるといい」という方針で、回す運動を中心に指導しました。ただし、右側はダラッと力を抜いて、左側だけを動かします。
「この辺大事ですね。多分、こっち使わないようにするか、こっちばっか使うか。余計に左肩のケアもやっていけるといいですよね」と、予防的な視点からのアドバイスです。
もし動かしていて変な痛みが出るようだったら無理をせず、できる範囲で続けることが大切です。硬さが出ないように、毎日少しずつでも動かしていくことで、制限期間が終わった後もスムーズに回復できるようになります。
施術後の変化と継続的なケア
初回施術後の身体の変化
初回の施術を終えた後、K様は「楽になった」と実感されました。特に左肩の動きやすさが改善し、痛みも軽減されたようです。
仰向けで寝る姿勢も、施術前よりも楽になり、「これなら自宅でも運動できそう」という前向きな気持ちになられました。
ただし、1回の施術ですべてが解決するわけではありません。手術後の制限期間は1ヶ月から3ヶ月続くため、その間、定期的にケアを受けながら、自宅でのセルフケアも継続していくことが重要です。
自宅でのセルフケアの重要性
施術で身体の状態を整えても、日常生活での動き方や姿勢が変わらなければ、再び同じ問題が起こってしまいます。そのため、自宅でのセルフケアが非常に重要になります。
K様には、ゴムバンドを購入していただき、毎日自宅で運動を続けてもらうことにしました。「一個600円で、これ一個あれば足のいろんな運動できるし、腕の方も動かせるなら腕もこれで筋トレできるんですよ」と、コストパフォーマンスも良い提案です。
動画で撮影した運動方法を見ながら、正確なフォームで行うことで、効果が高まります。また、痛みが出たら無理をせず、できる範囲で続けることが大切です。
継続的な通院とフォローアップ
K様は、初回の施術後、4回の回数券を購入されました。3ヶ月の期限内で、定期的に通いながら、身体の状態を確認し、必要に応じてアプローチを調整していきます。
次回の診察は2ヶ月後という状況でしたが、その間もPHYSIOTHで定期的にケアを受けることで、左肩の硬さや痛みが悪化するのを防ぎ、全身のバランスを保つことができます。
また、医師の診察では聞けなかった細かい質問や不安なことも、理学療法士に相談できるため、精神的にも安心感が得られます。
乳がん術後リハビリの専門知識
乳房再建後のリハビリの特殊性
乳房再建後のリハビリは、一般的な整形外科的なリハビリとは異なる特殊性があります。それは、手術の成功(脂肪の定着など)を最優先にしながら、同時に全身の機能を維持しなければならないという点です。
脂肪注入の場合、注入した脂肪が定着するまでの1ヶ月から3ヶ月は、胸部を極力動かさないことが求められます。しかし、完全に安静にしてしまうと、他の部位が硬くなったり、筋力が低下したりしてしまいます。
そのため、「どこを動かしてはいけないか」「どこなら動かしていいか」を正確に判断し、個別に対応していく必要があるのです。
手術の種類による違い
乳房再建には、脂肪注入以外にも、エキスパンダーを使った方法や、自家組織(腹直筋皮弁など)を使った方法など、いくつかの種類があります。それぞれの方法によって、術後の制限や注意点が異なります。
エキスパンダーを使った再建の場合、皮膚を徐々に伸ばしていくため、定期的に生理食塩水を注入する処置が必要です。この間、胸部の動きに制限がありますが、脂肪注入ほど厳格ではありません。
自家組織を使った再建の場合、組織を採取した部位(お腹や背中など)のケアも重要になります。K様のように脂肪を採取したお腹の痛みや内出血に対するケアも必要です。
医療機関との連携の重要性
リハビリを行う上で重要なのは、主治医との連携です。医師からの指示内容を正確に理解し、その範囲内で最適なケアを提供することが求められます。
K様の場合も、「1ヶ月は動かさないで」「大胸筋は3ヶ月後まで」という明確な指示があり、それを守りながらケアを進めました。もし不明な点があれば、医師に確認することも大切です。
また、リハビリの経過を医師に報告することで、医師も患者の全体的な状態を把握しやすくなり、より適切な治療方針を立てることができます。
他の乳がん術後患者の事例
エキスパンダー使用後の事例
別の患者様であるM様は、エキスパンダーを使った乳房再建を受けられました。エキスパンダーを入れた後、定期的に生理食塩水を注入して皮膚を伸ばしていく過程で、胸部の違和感や突っ張り感に悩まされていました。
M様の場合、エキスパンダーを入れた側の肩が前に巻き込むような姿勢になってしまい、肩こりや首の痛みが出ていました。これは、胸部の突っ張り感から無意識に肩を前に出してしまうためです。
PHYSIOTHでは、肩甲骨周りの筋肉をほぐし、正しい姿勢を取り戻すためのトレーニングを行いました。また、エキスパンダーの影響で硬くなりやすい胸部周辺の筋肉も、医師の許可を得た範囲で軽くケアしました。
M様は「姿勢が良くなったことで、肩こりも楽になったし、見た目も改善された気がする」と喜ばれていました。
腹直筋皮弁法後の事例
T様は、腹直筋皮弁法という方法で乳房再建を受けられました。この方法は、お腹の筋肉と皮膚を使って乳房を再建するため、お腹の筋力低下や姿勢の変化が大きな問題となります。
T様の場合、手術後に腹筋が弱くなり、腰痛が出てきました。また、お腹の傷跡が突っ張る感じがあり、前かがみの姿勢になりがちでした。
PHYSIOTHでは、腹筋を無理なく鍛えるためのトレーニングと、姿勢改善のためのアプローチを行いました。仰向けで足を上げる運動や、骨盤の動きを意識した運動など、段階的に負荷を上げていきました。
T様は「最初は腹筋なんて全然できなかったけど、少しずつできるようになって、腰痛も改善してきた」と実感されています。
リンパ浮腫予防のケース
乳がんの手術でリンパ節を切除した場合、リンパ浮腫のリスクがあります。リンパ浮腫とは、リンパ液の流れが悪くなり、腕や手がむくんでしまう状態です。
Y様は、リンパ節郭清を受けた後、腕のむくみが気になり始めました。まだ軽度の段階でしたが、早めの対策が重要と考え、PHYSIOTHを訪れました。
リンパ浮腫の予防には、適度な運動とリンパドレナージュが効果的です。Y様には、腕を無理なく動かす運動と、リンパの流れを促すための軽いマッサージを指導しました。
また、日常生活での注意点(重いものを持たない、採血は反対側の腕で行うなど)もアドバイスしました。Y様は「早めに対策できて良かった。むくみも落ち着いてきた」と安心されています。
よくある失敗と注意点
自己流のケアによる悪化
乳房再建後、インターネットや本で調べて自己流のケアを行い、かえって状態を悪化させてしまうケースがあります。
例えば、「肩が痛いから肩を回す運動をした」という場合、胸部の筋肉も一緒に動いてしまい、脂肪の定着を妨げる可能性があります。また、「腹筋を鍛えなきゃ」と思って腹筋運動をした結果、お腹の傷が開きそうになったというケースもあります。
医師から「動かさないで」と言われている期間は、自己判断で運動を始めず、必ず専門家に相談することが大切です。
痛みを我慢してしまう
「手術したんだから痛いのは当たり前」と思い、痛みを我慢してしまう方も多くいます。しかし、痛みは身体からのサインです。我慢し続けると、痛みをかばう動作が習慣化し、姿勢が悪くなったり、他の部位に負担がかかったりします。
K様のように、左肩の痛みが出てきたら、早めに対処することが重要です。痛みが軽いうちなら、簡単なケアで改善できますが、長期間放置すると、関節が固まってしまい、回復に時間がかかってしまいます。
医師の指示を守らない
逆に、「早く元の生活に戻りたい」という気持ちから、医師の指示を守らずに動いてしまうケースもあります。
脂肪注入の場合、「1ヶ月は勝負」と言われるように、この期間の過ごし方が再建の成功を左右します。無理に動かしてしまうと、脂肪が定着せず、再手術が必要になる可能性もあります。
医師の指示は必ず守り、その上で、動かしていい部位を専門家に相談しながらケアしていくことが大切です。
長期的な改善と予防のために
手術後3ヶ月までの過ごし方
乳房再建後の最初の3ヶ月は、特に重要な期間です。この期間の過ごし方が、その後の回復に大きく影響します。
最初の1ヶ月は、手術部位を極力動かさず、安静を保つことが最優先です。ただし、完全に動かないわけではなく、動かしていい部位(肩甲骨周り、背中、足など)は積極的に動かして、筋力低下を防ぎます。
2ヶ月目以降は、医師の許可を得ながら、少しずつ動きの範囲を広げていきます。ただし、急に動かすのではなく、段階的に負荷を上げていくことが大切です。
3ヶ月が経過したら、胸部の筋肉も使えるようになりますが、いきなり激しい運動をするのではなく、軽い運動から始めて、徐々に日常生活レベルに戻していきます。
姿勢改善の重要性
乳房再建後、多くの方が姿勢の変化に悩まされます。手術した側をかばうように肩が前に出たり、猫背になったりすることが多いのです。
この姿勢が習慣化してしまうと、肩こりや首の痛み、腰痛などの二次的な問題が起こります。また、見た目にも影響し、自信を失ってしまうこともあります。
姿勢改善には、まず自分の姿勢を意識することが大切です。鏡で横から見た姿勢をチェックし、肩が前に出ていないか、背中が丸まっていないかを確認します。
その上で、肩甲骨を寄せる運動や、胸を開くストレッチなどを行い、正しい姿勢を身体に覚えさせていきます。ただし、手術後の制限期間は、医師の許可を得た範囲で行うことが重要です。
筋力維持のためのトレーニング
手術後の制限期間中も、筋力を維持することは非常に重要です。筋力が低下してしまうと、制限が解除された後、日常生活に戻るのに時間がかかってしまいます。
K様に指導したように、仰向けで足を上げる運動や、ゴムバンドを使った運動など、手術部位に影響しない範囲で筋トレを続けることが大切です。
特に、下半身の筋力は維持しやすいので、スクワットや片足立ちなど、安全にできる運動を取り入れます。また、体幹の筋肉も、仰向けでの運動で鍛えることができます。
これらの運動を毎日少しずつでも続けることで、全身の筋力を維持し、回復をスムーズにすることができます。
専門家からのアドバイス
不安な気持ちを一人で抱え込まない
乳がんの手術を受けた後、身体的な痛みや制限だけでなく、精神的な不安も大きいものです。「このまま良くなるのだろうか」「また痛みが出てきたらどうしよう」といった不安を一人で抱え込んでしまう方も多くいます。
しかし、不安な気持ちを抱えたままでいると、ストレスが溜まり、身体にも悪影響を及ぼします。痛みが強く感じられたり、眠れなくなったりすることもあります。
不安なことや分からないことがあれば、遠慮せずに専門家に相談することが大切です。PHYSIOTHでは、身体のケアだけでなく、精神的なサポートも大切にしています。
K様も、施術中にいろいろな不安を話されました。「安静にって言われても安静に横になると痛いし、どうしようかな」という悩みに対して、「こうすれば楽になりますよ」と具体的なアドバイスができることで、安心感を持っていただけました。
小さな変化を見逃さない
身体の変化は、急に起こるものではありません。最初は小さな違和感から始まり、徐々に痛みや動きの制限に発展していきます。
K様の場合も、「左が回しにくくなってきて」という小さな変化に気づき、早めに対処したことで、大きな問題になる前に改善できました。
「ちょっと違和感があるけど、そのうち治るだろう」と放置せず、小さな変化に気づいたら早めに相談することが、長期的な健康を保つ秘訣です。
医師とリハビリ専門家の両方に相談する
乳房再建後のケアは、医師の診察だけでは不十分です。医師は手術の経過や全身の健康状態を診てくれますが、日常生活での細かい動作や、リハビリの具体的な方法までは指導できないことが多いのです。
一方、リハビリ専門家は、日常生活での動き方や、自宅でできるセルフケアなど、実践的なアドバイスができます。ただし、医師の指示を無視して勝手に動かすことは危険です。
理想的なのは、医師とリハビリ専門家の両方に相談し、連携してケアを受けることです。医師からの指示内容をリハビリ専門家に伝え、その範囲内で最適なケアを受けることで、安全かつ効果的に回復を進めることができます。
よくある質問
手術後どのくらいからリハビリを始めるべきですか?
手術の種類や経過によって異なりますが、一般的には手術後1週間から2週間程度で、軽いリハビリを始めることができます。ただし、必ず主治医の許可を得てから始めてください。
K様の場合も、手術直後からPHYSIOTHでケアを受け始めました。手術部位は動かさず、周辺部位のケアから始めることで、安全に進めることができました。
どのくらいの頻度で通えばいいですか?
症状や状態によって異なりますが、最初は週1回程度、状態が安定してきたら2週間に1回程度が目安です。K様の場合は、3ヶ月の期限内で4回の回数券を購入され、月1回程度のペースで通われる予定です。
ただし、痛みが強い時期や、状態が変化しやすい時期は、もう少し頻度を上げることもあります。自宅でのセルフケアと組み合わせることで、効果的に改善を進めることができます。
保険は適用されますか?
PHYSIOTHは自費診療のため、健康保険は適用されません。1回の施術料金は13,200円(回数券利用の場合)です。
ただし、医療機関での理学療法と比べて、より個別的で専門的なケアを受けることができます。また、自宅でのセルフケアの指導も充実しているため、長期的に見るとコストパフォーマンスは高いと言えます。
他の病院でリハビリを受けていても通えますか?
はい、通えます。むしろ、複数の専門家の意見を聞くことで、より良い選択ができることもあります。
ただし、それぞれの施設で受けている内容を正確に伝え、矛盾した指導を受けないように注意することが大切です。PHYSIOTHでは、他の医療機関での治療内容も確認した上で、最適なケアを提供します。
自宅でのセルフケアだけでも改善できますか?
軽度の症状であれば、自宅でのセルフケアだけでも改善できる可能性があります。ただし、正しい方法を知らないまま自己流で行うと、かえって悪化させてしまうこともあります。
最初は専門家の指導を受けて正しい方法を学び、その後は自宅でセルフケアを続けるのが理想的です。K様も、動画で撮影した運動方法を見ながら、自宅で毎日続けています。
痛みがなくなったらリハビリは終了ですか?
痛みがなくなっても、すぐにリハビリを終了するのは早すぎる場合があります。痛みが取れても、筋力や可動域が完全に回復していないことが多いからです。
また、痛みが取れた後も、再発予防のためのケアを続けることが大切です。正しい姿勢や動き方を身につけ、日常生活で無理なく続けられるようになるまでは、定期的にチェックを受けることをお勧めします。
家族や友人と一緒に行ってもいいですか?
はい、もちろんです。むしろ、ご家族やご友人に一緒に来ていただき、自宅でのケアを手伝ってもらえると、より効果的です。
特に、リンパドレナージュなど、自分では難しいケアは、ご家族に手伝ってもらうことで、毎日続けやすくなります。PHYSIOTHでは、ご家族への指導も行っています。
まとめ:乳房再建後の身体ケアで大切なこと
乳房再建後の身体ケアは、手術の成功を守りながら、全身の健康を維持するという難しいバランスが求められます。医師からの「動かさないで」という指示を守りつつ、動かしてもいい部位は積極的にケアしていくことが重要です。
K様の事例からも分かるように、手術部位を動かさないことで、反対側や他の部位に痛みや硬さが出てくることがあります。これを放置すると、制限期間が終わった後も問題が残り、日常生活に支障をきたします。
早めに専門家に相談し、個別の状態に合わせたケアを受けることで、手術の成功を守りながら、全身の健康も維持することができます。また、自宅でのセルフケアを続けることで、効果を持続させ、再発を防ぐことができます。
乳がんの手術を受けた後、身体的にも精神的にも大変な時期ですが、一人で抱え込まず、専門家のサポートを受けながら、前向きに回復を進めていきましょう。
PHYSIOTHへのご予約・お問い合わせ
PHYSIOTHは、東京都世田谷区玉川4ー3−15 サントピア二子玉川第2 101にあります。二子玉川駅から徒歩圏内で、用賀、上野毛、等々力、尾山台、九品仏、自由が丘からもアクセスしやすい立地です。
国家資格を持つ理学療法士が、15年の病院勤務で延べ5万人以上を診てきた豊富な経験をもとに、一人ひとりの状態に合わせた完全個別対応のケアを提供します。
乳がん術後のリハビリだけでなく、人工股関節、人工膝関節、股関節痛、膝痛、腰痛、脳卒中後のリハビリ、歩き方改善、姿勢改善、スポーツリハビリなど、幅広い症状に対応しています。
まずはお気軽にお問い合わせください。あなたの不安や悩みに寄り添い、最適なケアプランをご提案いたします。