手術は終わり、でも思うように動けない日々
人工関節の手術を受けた後、「関節は治してもらったのだから、もう大丈夫」と思っていたのに、実際には思うように体が動かない。階段を降りるときに膝の奥が痛む。お尻の筋肉が硬くて、足を後ろに引くことができない。腸腰筋がうまく使えず、足を引き付ける動作がぎこちない。
こうした悩みを抱える方は、決して少なくありません。特に複数の関節に人工関節を入れた方は、筋肉の硬さと筋力不足により、自分の体なのにコントロールできない感覚に苦しんでいます。まるでマリオネットのように、力を抜くとカタンと落ちてしまう足。自分の意思とは違う方向に振り出される脚。
PHYSIOTHでは、そんな術後の複雑な状態に対して、国家資格を持つ理学療法士が一人ひとりの体の状態を詳しく評価し、ピンポイントで硬い部分をほぐし、弱い筋肉を鍛え、正しい体の使い方を脳に学習させるアプローチを行っています。
二子玉川で受けられる専門的なリハビリ
二子玉川にあるPHYSIOTHは、用賀、上野毛、等々力、尾山台、九品仏、自由が丘といった周辺エリアからもアクセスしやすい立地です。人工股関節や人工膝関節の術後リハビリはもちろん、股関節痛、膝痛、腰痛、歩き方改善、姿勢改善など、幅広い悩みに対応しています。
なぜ手術後も痛みや動きづらさが残るのか
手術で関節自体は新しくなっても、周辺の筋肉や腱、靭帯は長年の負担や手術の影響で硬くなり、弱くなっています。特に腸腰筋、ハムストリングス、外旋筋群といった深部の筋肉は、自分ではなかなかほぐせず、弱いまま放置されがちです。その結果、関節は動くようになっても、筋肉が追いつかず、思うように体をコントロールできないのです。
実際の施術事例:4つの人工関節と向き合うK様
複数の人工関節を抱える苦悩
K様は、4つの人工関節手術を受けられた方です。両膝と両股関節に人工関節が入っており、関節自体は治っているものの、周辺筋肉の硬さと筋力不足により、日常生活に大きな支障をきたしていました。
階段を降りるときには、膝の裏側が剣山を当てられているような痛みがあり、膝をつく運動は全くできませんでした。お尻の筋肉は石のように硬く、足を後ろに引く動作ができず、歩行時には外側の筋肉ばかりが頑張ってしまう状態でした。
「3割増し」という現実と向き合う
手術を担当した医師からは、「手術をしても動きは3割増しぐらいにしかならない」と告げられていました。しかしK様は、「関節は治してもらったのだから、自分の努力で元通りに動けるはず」と信じて、リハビリに取り組んでいました。
ところが実際には、筋肉が硬くて弱くて、自分の体なのに思い通りにコントロールできない日々。特に4つ目の手術後は、足全体の動きが変わってしまい、「人の足」「マリオネットの足」のような感覚になってしまったといいます。
転倒リスクという恐怖
K様にとって最も恐ろしいのは、転倒による骨折のリスクでした。人工関節自体は強いのですが、その周りの骨が骨折する可能性があります。もし転倒して骨折すれば、プレートで固定する手術が必要になり、体重をかけられない期間が1か月以上続き、全荷重まで3か月ほどかかります。
以前、退院して1週間ほどで雨の日に自転車で滑って横倒しになったことがあり、その時は幸い骨折しませんでしたが、「もしあの時骨折していたら、せっかく退院したのにまた入院することになっていた」と振り返ります。
硬い筋肉をピンポイントでほぐす技術
膝裏の痛みの正体
K様の膝裏の痛みは、起死部(膝の裏の内側)と低死部(膝の裏の外側)の近辺が非常に硬くなっていることが原因でした。特にハムストリングスの付け根が痛くて、ストレッチをしようとしても、そこばかりが痛くなって伸ばせない状態でした。
理学療法士は、膝を立てた状態で親指を使ってグリグリと凝っているところを探し、ピンポイントでマッサージする方法を指導しました。ボールを使ってほぐす方法もありますが、この部位は奥深くにあるため、ボールでは狙いにくく、手で直接押す方が効果的です。
お尻の外旋筋群の硬さ
お尻の筋肉、特に外旋筋群が非常に硬くなっていました。外旋筋群は、大転子(太ももの骨の外側の出っ張り)に付着しており、股関節を外旋(外側に回す)したり、足を後ろに引いたりする働きをします。
ここが硬くなると、お尻の筋肉を使いたくても使えず、代わりに外側の筋肉(大腿筋膜張筋など)ばかりが頑張ってしまいます。その結果、外側がパンパンに張ってしまい、さらに硬くなるという悪循環に陥ります。
施術では、この外旋筋群を丁寧にほぐしていきました。ほぐした直後には、「今日は楽!全然痛みがない」と驚きの声が上がりました。いつもは痛くてできなかった股関節外転の運動が、ほぐした後にはスムーズにできるようになったのです。
腸腰筋へのアプローチ
腸腰筋は、背骨の前側から大腿骨に付着する唯一の筋肉で、足を引き付ける動作や姿勢維持に重要な役割を果たします。しかし、人工関節手術後には非常に硬くなりやすく、触ると強い痛みを感じることが多い部位です。
K様も、腸腰筋の付着部を押されると「めちゃくちゃ痛い」と顔をしかめていました。この筋肉が硬いと、足を引き付ける動作がうまくできず、階段を上るときや歩行時に支障が出ます。
理学療法士は、腸腰筋を丁寧にほぐしながら、座った状態で膝を持ち上げる筋トレを指導しました。大きく上げる必要はなく、付け根で引き上げる感覚を覚えることが大切です。
正しい体の使い方を脳に学習させる
筋肉をほぐすだけでは不十分
筋肉をほぐしても、動き方が変わらなければ、また同じように硬くなってしまいます。長年の癖で、お尻の筋肉を使わずに外側の筋肉ばかりで動いてしまう。腸腰筋を使わずに、太ももの前の筋肉で足を持ち上げてしまう。
こうした間違った体の使い方を修正し、正しい使い方を脳に学習させることが、リハビリの最も重要なポイントです。
股関節外転運動の正しいやり方
K様には、横向きに寝た状態で足を外側に持ち上げる股関節外転運動を指導しました。ただし、単純に足を上げるだけでは、外側の筋肉(大腿筋膜張筋)ばかりが働いてしまいます。
正しくお尻の筋肉(中殿筋、外旋筋群)を使うためには、骨盤の前側の出っ張り(上前腸骨棘)を前に出すようにして、足を持ち上げることが大切です。こうすることで、外側の筋肉は使いにくくなり、お尻の筋肉だけを使うことができます。
最初は感覚がつかみにくいかもしれませんが、何度も繰り返すうちに、「ここを使っている」という感覚が分かるようになります。
腸腰筋の筋トレ
座った状態で、片足ずつ膝を持ち上げる運動を行います。大きく上げる必要はなく、付け根で引き上げる感覚を大切にします。ギュッと力を入れるのではなく、スッと引き上げるイメージです。
台の上に座って行うと、足の重みが負荷になり、より効果的です。膝を伸ばしたまま足を持ち上げる方法もありますが、これだと太ももの前の筋肉も使ってしまうため、膝を曲げた状態で行う方が、腸腰筋だけを使いやすくなります。
ほぐして、動かして、また ほぐす
筋肉をほぐした直後は動きやすくなりますが、まだ脳が正しい使い方を覚えていないため、すぐに元の使い方に戻ってしまいます。そこで、ほぐした後に正しい動き方で筋トレを行い、また硬くなったらほぐす、というサイクルを繰り返すことが大切です。
筋肉を使った後は、血流が良くなってほぐれやすくなるため、「ほぐす→動かす→またほぐす」という順番で行うと、より効果的です。
自宅でできるセルフケアの方法
膝裏のセルフマッサージ
膝を立てた状態で座り、反対側の手の親指を使って、膝裏の硬いところを探します。特に内側の奥の方が硬くなりやすいので、そこをグリグリとほぐします。
ボールを使う場合は、椅子に座った状態で膝裏にボールを当てて体重をかける方法もありますが、ピンポイントで狙うのは難しいため、手で直接押す方が効果的です。
お尻の外旋筋群のほぐし方
仰向けに寝て、ボールをお尻の外側(大転子の後ろ側)に当てて、ゴロゴロと転がします。硬いところを見つけたら、そこに体重をかけてじっくりとほぐします。
横向きに寝て、上側の手で大転子の後ろ側を押す方法もあります。ただし、この部位は奥深くにあるため、ボールでは狙いにくく、手で直接押す方が確実です。
股関節前側のストレッチ
股関節の前側(腸腰筋の付着部)が短縮していると、お尻の筋肉を使いにくくなります。ここを伸ばすためには、片膝立ちの姿勢で、後ろ足の股関節を前に押し出すようにします。
ただし、K様の場合は膝をつく運動ができないため、立った状態で足を前後に開き、後ろ足の股関節を前に押し出す方法を指導しました。骨盤の前側の出っ張りを前に出すようにすると、より効果的に伸ばせます。
痛みの種類を見分ける大切さ
良い痛みと悪い痛み
リハビリを進める上で、痛みの種類を見分けることは非常に重要です。すべての痛みを避けてしまうと、筋肉は使われず、いつまでも弱いままです。
「使えないところを使えるようになったから痛い」という痛みは、嬉しい痛み、出ていい痛みです。筋肉痛もこれに当たります。一方、「関節が外れそうな痛み」「骨が折れそうな痛み」は、まずい痛みです。
K様の場合、膝裏の痛みは筋肉の硬さによるものであり、ほぐせば楽になる痛みでした。一方、膝をつくと剣山を当てられているような痛みは、まだ膝周りの筋肉が十分に柔らかくなっていないためであり、無理に行う必要はありません。
体重をかけたときの痛み
手術後、体重をかけたときに痛みがあるかどうかは、重要な判断基準です。体重をかけても痛みがなければ、関節自体は問題なく、周辺の筋肉や軟部組織の問題だと分かります。
K様も、「体重を乗せても全然痛くない。実践の痛みはない」と話していました。これは、手術が成功している証拠であり、あとは筋肉の問題を解決すれば、さらに楽に動けるようになるということです。
階段の痛みの変化
K様は、「階段を降りるのが楽になってきたけど、痛いのは痛い」と話していました。これは、筋肉が少しずつ使えるようになってきている証拠です。
以前は痛くて降りられなかったのが、今は痛いけど降りられる。次の段階は、痛みなく降りられるようになることです。このように、段階的に改善していくことを理解することが、リハビリを続けるモチベーションにつながります。
転倒を防ぐための筋力とコントロール
筋力がないとコントロールできない
K様は、「自分の思うように動かない」「マリオネットの足みたい」と表現していました。これは、筋力不足によって、足を思い通りにコントロールできない状態です。
例えば、台の上に足を置くときに、力を入れた状態でゆっくり抜くのではなく、パッと力を抜いてカタンと置いてしまう。これでは、転倒のリスクが高まります。
筋力があれば、足を持ち上げるときも、下ろすときも、自分の意思でコントロールできます。そのためには、ベースとなる筋力が必要です。
微調整する能力
筋力があっても、それを適切に出し入れできなければ、コントロールはできません。例えば、階段を降りるときに、片足に体重を乗せながら、もう片方の足をゆっくり下ろす。この動作には、筋力の微調整が必要です。
この微調整する能力は、正しい動き方を何度も繰り返すことで、脳が学習していきます。最初はぎこちなくても、繰り返すうちに、自然とできるようになります。
自分の足らしさを取り戻す
K様の場合、右膝は人工関節ですが、前十字靭帯が残っています。一方、左膝は前十字靭帯が残っていません。医師からは、「こっちは自分の靭帯が残してあるから、自分の足らしさっていうのはあると思う」と言われていました。
靭帯が残っていると、関節の動きがより自然になり、コントロールしやすくなります。しかし、靭帯が残っていない方も、筋力とコントロール能力を高めることで、十分に機能を取り戻すことができます。
長期的な改善のために必要なこと
継続的なリハビリの重要性
人工関節手術後のリハビリは、短期間で終わるものではありません。K様も、手術から1年半以上経っていますが、まだ筋肉の硬さと筋力不足に悩んでいます。
しかし、継続的にリハビリを続けることで、少しずつ改善していきます。「前より良くなっている」という実感を持つことが、続けるモチベーションになります。
自主トレーニングの習慣化
施術を受けるだけでなく、自宅でのセルフケアや筋トレを習慣化することが大切です。毎日少しずつでも続けることで、筋肉は柔らかくなり、筋力もついていきます。
K様には、膝裏のマッサージ、お尻のほぐし、股関節外転運動、腸腰筋の筋トレなど、自宅でできる方法を指導しました。これらを毎日の習慣にすることで、次回の施術までの間も改善が続きます。
医師との連携
K様は、手術を担当した医師とも定期的に連絡を取っています。医師は「筋力をつけなさい」とアドバイスしますが、具体的な方法までは教えてくれません。そこで、理学療法士が具体的なリハビリ方法を指導し、医師と連携しながら進めていくことが理想的です。
K様の医師も、「林先生にお任せしちゃってる」と話しており、リハビリの専門家に任せることの重要性を理解しています。
同じ悩みを持つ方への希望
手術は成功している
人工関節手術後に思うように動けないと、「手術が失敗したのでは」と不安になる方もいます。しかし、多くの場合、手術自体は成功しており、問題は周辺の筋肉にあります。
K様も、「体重をかけても痛くない」「関節自体は問題ない」という状態でした。あとは、筋肉の硬さと筋力不足を解決すれば、さらに楽に動けるようになります。
3割増しから、さらに上を目指す
医師から「3割増しぐらいにしかならない」と言われても、それは手術だけの効果です。その後のリハビリ次第で、さらに改善することは十分に可能です。
K様も、「自分の努力でできるはずだと信じている」と話していました。この前向きな気持ちが、リハビリを続ける原動力になります。
一人ひとりに合わせたアプローチ
人工関節手術後の状態は、一人ひとり違います。どの関節に手術をしたか、何個の関節に手術をしたか、靭帯が残っているか、骨密度はどうか、筋肉の硬さはどうか。
PHYSIOTHでは、一人ひとりの状態を詳しく評価し、その人に合ったリハビリ方法を提案します。ピンポイントで硬いところをほぐし、弱いところを鍛え、正しい体の使い方を指導します。
よくある質問
Q1: 人工関節手術後、いつからリハビリを始めるべきですか?
手術直後から、病院でのリハビリが始まります。退院後も、継続的にリハビリを続けることが大切です。退院後数か月経っても、筋肉の硬さや筋力不足が残っている場合は、専門的なリハビリを受けることをお勧めします。
Q2: 痛みがあるときは、リハビリを休むべきですか?
痛みの種類によります。筋肉痛や、使えないところを使えるようになったことによる痛みは、良い痛みです。一方、関節が外れそうな痛みや、骨が折れそうな痛みは、まずい痛みです。判断が難しい場合は、専門家に相談してください。
Q3: 自宅でできるセルフケアはありますか?
膝裏のマッサージ、お尻のほぐし、股関節外転運動、腸腰筋の筋トレなど、自宅でできる方法があります。理学療法士が、あなたの状態に合わせた方法を指導します。
Q4: どのくらいの期間で改善しますか?
人によって異なりますが、継続的にリハビリを続けることで、少しずつ改善していきます。数か月から1年以上かかる場合もありますが、焦らず続けることが大切です。
Q5: 転倒が怖いのですが、どうすれば防げますか?
筋力とコントロール能力を高めることが、転倒予防の基本です。また、滑りやすい場所を避ける、手すりを使う、適切な靴を履くなど、環境面での工夫も大切です。
Q6: 複数の関節に人工関節がある場合、リハビリは難しいですか?
複数の関節に人工関節がある場合、確かにリハビリは難しくなります。しかし、一人ひとりの状態に合わせたアプローチを行うことで、改善することは十分に可能です。
Q7: 筋トレはどのくらいの頻度で行うべきですか?
毎日少しずつ行うことが理想です。無理のない範囲で、継続することが大切です。最初は週に数回から始めて、徐々に頻度を増やしていくと良いでしょう。
まとめ:あきらめずに、一歩ずつ前へ
人工関節手術後に思うように動けないことは、決して珍しいことではありません。手術で関節は治っても、周辺の筋肉は硬く、弱いままです。しかし、適切なリハビリを継続することで、少しずつ改善していきます。
ピンポイントで硬いところをほぐし、弱いところを鍛え、正しい体の使い方を脳に学習させる。痛みの種類を見分け、良い痛みは受け入れ、まずい痛みは避ける。自宅でのセルフケアを習慣化し、転倒を防ぐための筋力とコントロール能力を高める。
K様のように、4つの人工関節を抱えていても、あきらめずにリハビリを続けることで、階段を楽に降りられるようになり、自転車で坂道を上れるようになり、日常生活の質が向上していきます。
「関節は治してもらったのだから、自分の努力でできるはず」という前向きな気持ちが、リハビリを続ける原動力になります。一人で悩まず、専門家のサポートを受けながら、一歩ずつ前に進んでいきましょう。
PHYSIOTHで、あなたの動きを取り戻しませんか
PHYSIOTHは、東京都世田谷区玉川4ー3ー15 サントピア二子玉川第2 101にあります。二子玉川駅から徒歩圏内で、用賀、上野毛、等々力、尾山台、九品仏、自由が丘といった周辺エリアからもアクセスしやすい立地です。
国家資格を持つ理学療法士が、あなたの体の状態を詳しく評価し、一人ひとりに合わせたリハビリプログラムを提案します。人工股関節、人工膝関節の術後リハビリはもちろん、股関節痛、膝痛、腰痛、歩き方改善、姿勢改善など、幅広い悩みに対応しています。
思うように動けない日々から抜け出したい方、転倒のリスクを減らしたい方、自分の足らしさを取り戻したい方。ぜひ一度、PHYSIOTHにご相談ください。あなたの一歩を、全力でサポートします。