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膝の人工関節術後の硬さと痛み 二子玉川で根本から改善する方法

はじめに 手術したのに良くならない不安

人工関節の手術を受けたのに、思うように膝が曲がらない。階段を降りる時に痛みが残る。ストレッチをしようとすると別の場所がつりそうになる——。

こうした悩みを抱えている方は、決して少なくありません。手術から2年が経過しても、膝の前面や裏側の硬さが改善せず、日常生活に支障が続いているという声を、私たちは数多く耳にしています。

手術をすれば痛みから解放されると期待していたのに、現実は違った。自分なりに努力してストレッチや運動をしても、かえって痛みが増したり、思うような効果が感じられなかったり。何が正しいのか分からないまま、時間だけが過ぎていく——そんな袋小路のような状態に陥っていませんか。

実は、人工関節術後の痛みや硬さには、手術そのものとは別の原因が隠れていることがほとんどです。関節内部の癒着、筋肉の過緊張、そして何より「体の使い方」が根本的に変わっていないことが、改善を妨げている大きな要因なのです。

この記事では、二子玉川のPHYSIOTHで実際にあったお客様の事例をもとに、膝の人工関節術後に残る痛みや硬さがなぜ起こるのか、そしてどうすれば根本から改善できるのかを、詳しく解説していきます。

人工関節術後に痛みが残る理由

手術は成功しているのになぜ痛い?

人工関節置換術は、変形した関節を人工のものに置き換える手術です。手術自体が成功していても、痛みや動きづらさが残ることは珍しくありません。

その理由は、手術によって関節の構造が変わったことで、周囲の筋肉や軟部組織に新たな負担がかかるためです。手術中には、膝蓋骨(膝のお皿)を横にずらして関節内部にアクセスします。この際、筋肉や腱、皮膚などの組織が引っ張られたり、一時的に血流が途絶えたりします。

手術後、これらの組織は修復過程で癒着を起こしやすくなります。癒着とは、本来別々に動くべき組織同士がくっついてしまう状態です。この癒着が、関節の動きを制限し、痛みや突っ張り感の原因となるのです。

また、人工関節には可動域の限界があります。使用する部品の種類によって、どこまで曲げられるかが決まっています。無理に曲げようとすると、部品同士が衝突したり、周囲の組織に過度な負担がかかったりして、痛みが生じることがあります。

微小損傷が繰り返される悪循環

術後の痛みには、もう一つ重要な要因があります。それは「微小損傷」です。

手術によって関節の構造が変わると、体はそれまでとは違う動き方を強いられます。しかし、長年染み付いた動作パターンはすぐには変わりません。結果として、特定の筋肉や腱に過度な負担がかかり続けることになります。

例えば、膝の前面にある大腿四頭筋は、膝を伸ばす働きをする大きな筋肉です。この筋肉は膝蓋骨を介して脛骨(すねの骨)に付着しています。手術後、膝周辺の組織が硬くなっていると、大腿四頭筋は常に強い力で引っ張られることになります。

この状態で歩いたり階段を降りたりすると、筋肉の付着部に微小な損傷が繰り返し起こります。目に見えない小さな傷ですが、これが炎症を引き起こし、痛みの原因となるのです。

炎症が起こると、体は傷を修復しようとして周囲の組織を硬くします。すると、さらに動きが制限され、負担が増え、また微小損傷が起こる——この悪循環が、いつまでも痛みが取れない原因となっているのです。

後ろ重心が生む過剰な負担

人工関節術後の方に共通して見られるのが、「後ろ重心」の姿勢です。

本来、立っている時の重心は、かかとの少し前、足裏の中央付近にあるのが理想的です。しかし、膝に痛みや不安がある方は、無意識のうちに体重を後ろにかけて立つようになります。

この姿勢では、骨盤が後ろに傾き、膝が軽く曲がった状態になります。まるで空気椅子に座っているような姿勢です。この状態で歩くと、膝の前面の筋肉(大腿四頭筋)が常に緊張し続けることになります。

さらに、後ろ重心では上半身が後ろに残り、脚だけが前に出る歩き方になります。この歩き方では、一歩ごとにブレーキをかけながら進むような状態になり、膝への衝撃が増大します。

ふくらはぎの筋肉も、この姿勢では過剰に働かされます。本来なら股関節周りの大きな筋肉で体を支えるべきなのに、膝から下の小さな筋肉で頑張ってしまうのです。

結果として、膝の前面は常に突っ張り、ふくらはぎは硬く張り、太ももの裏側(ハムストリングス)はつりそうになる——こうした症状が慢性化していくのです。

T様の事例 2年経っても残る硬さと痛み

手術から2年 改善しない膝の状態

T様は、人工膝関節置換術を受けてから約2年が経過した方です。右膝は4年近く前、左膝は2年前に手術を受けられました。

「去年の夏よりは良くなったけれど、やっぱり硬い」——これがT様の率直な感想でした。特に膝の前面の硬さが気になり、ストレッチをしようとすると太ももの裏側がつりそうになってしまうとのこと。

階段を降りる時の痛みは以前よりは減ったものの、まだ完全にはなくなっていません。それ以上に困っているのが、膝から太ももにかけての突っ張り感です。常に何かが引っ張られているような感覚があり、それが歩く時にも影響していました。

T様は真面目にストレッチや運動を続けてこられました。しかし、「いくらやっても柔らかくならない」「むしろ痛みが増すこともある」と、努力が報われない焦りを感じておられました。

膝を曲げてみると、約135度まで曲がります。数字だけ見れば十分な可動域です。しかし、ある角度まで来ると「かつっ」と止まってしまい、それ以上は痛みで曲げられないとのことでした。

硬さの正体 癒着と筋肉の過緊張

T様の膝を詳しく評価すると、いくつかの問題が見えてきました。

まず、膝の前面、特に膝蓋骨(お皿)の周囲が非常に硬くなっていました。手で触れると、皮膚と下の組織がべったりとくっついているような感覚があります。本来なら皮膚は下の組織の上を滑るように動くのですが、その動きが失われていたのです。

これは癒着と呼ばれる状態です。手術の際に組織が損傷を受け、修復過程で本来別々の層が一体化してしまったのです。

太ももの前面の筋肉(大腿四頭筋)も、非常に硬くなっていました。特に筋肉が骨に付着する部分、膝の少し上のあたりを押すと、強い痛みがありました。これは、その部分に微小な損傷が繰り返し起こっている証拠です。

太ももの裏側(ハムストリングス)も硬く、特に座骨(お尻の骨)の付け根の部分がガチガチに固まっていました。ハムストリングスは、骨盤の座骨から膝の下まで伸びる長い筋肉です。この筋肉が硬くなると、骨盤の動きが制限され、姿勢にも影響します。

ふくらはぎも、まるで石のように硬くなっていました。T様ご自身も「柔らかくなったことがない」とおっしゃっていました。他の方のふくらはぎを触った時に、そのふわふわとした柔らかさに驚いたそうです。

姿勢と歩き方の問題点

T様の立ち姿勢を見ると、明らかに後ろ重心になっていました。骨盤が後ろに傾き、上半身も後方に位置しています。

「歩く時に体が後ろに残る感じがする」というT様の言葉通り、歩行を観察すると、脚だけが前に出て、上半身は後ろに残る歩き方になっていました。まるでブレーキをかけながら歩いているような状態です。

この歩き方では、一歩ごとに膝の前面の筋肉が強く働かなければなりません。本来なら股関節周りの大きな筋肉で体を前に運ぶべきなのに、膝周辺の小さな筋肉で頑張ってしまっているのです。

骨盤を前に傾けて、かかとの前に重心を乗せる——この基本的な姿勢を取ろうとしても、T様は「何かが邪魔をする」とおっしゃいました。骨盤を起こそうとすると、太ももの裏側が引っかかるような感覚があるとのことでした。

これは、ハムストリングスの硬さと、股関節周りの筋力不足が原因です。骨盤を前に傾けるには、お尻の上部の筋肉(大臀筋の上部線維)が働く必要があります。しかし、T様はこの部分の筋力が著しく低下していました。

右と左を比べると、右側の筋力低下がより顕著でした。T様の場合、右の股関節が最初に悪くなり、長い間かばって生活してきたため、右側の筋肉がより萎縮していたのです。

なぜいくらほぐしても良くならないのか

動き方が変わらなければ元に戻る

T様は「いくらストレッチをしても柔らかくならない」とおっしゃっていました。これは、多くの術後の方が経験することです。

その理由は、動き方が変わっていないからです。

筋肉や組織をほぐしても、その後の歩き方や立ち方が以前と同じなら、すぐにまた硬くなってしまいます。例えるなら、汚れた部屋を掃除しても、汚し方が変わらなければすぐにまた汚れるのと同じです。

T様の場合、後ろ重心で空気椅子のような姿勢で歩いていました。この歩き方では、膝の前面の筋肉が常に緊張し続けます。ふくらはぎも過剰に働きます。

せっかくほぐしても、歩くたびにまた負担をかけてしまう。微小な損傷を繰り返してしまう。これでは、いつまで経っても改善しないのは当然です。

ストレッチ自体も、やり方によっては逆効果になることがあります。硬くなりすぎた筋肉は、ゴムのように伸び縮みする性質を失っています。まるで布のように硬くなっているのです。

この状態で無理に伸ばそうとすると、筋肉の繊維が傷つく可能性があります。T様が「ストレッチをすると裏側がつりそうになる」とおっしゃっていたのは、硬くなった筋肉を無理に伸ばそうとして、かえって筋肉が防御反応を起こしていたためです。

局所と全体の両方が必要

改善のためには、「局所へのアプローチ」と「全体の動き方の改善」の両方が必要です。

局所へのアプローチとは、硬くなった組織を直接ほぐすことです。癒着を起こしている部分、過緊張を起こしている筋肉、微小損傷が起こっている付着部——これらを丁寧にほぐしていく必要があります。

しかし、それだけでは不十分です。なぜその部分が硬くなったのか、その根本原因である「体の使い方」を変えなければ、またすぐに元に戻ってしまいます。

T様のセッションでは、まず硬くなった組織を丁寧にほぐしていきました。膝の前面、太ももの前と裏、ふくらはぎ——それぞれの硬さの状態を確認しながら、適切な圧でほぐしていきます。

同時に、正しい姿勢と歩き方を指導しました。骨盤を前に傾ける感覚、かかとの前に重心を乗せる感覚、膝から下の力を抜く感覚——これらを一つずつ体感していただきました。

「骨盤を立てて、重心を上に上げておく。膝から下はただついているだけと思う」——この感覚をつかんでいただくことで、T様の立ち姿勢は大きく変わりました。

「これが一番楽かも」とT様。正しい姿勢は、決して無理に頑張る姿勢ではありません。骨格を正しく積み上げることで、最小限の筋力で楽に立てるのです。

炎症のメカニズム 中で起きている微小な怪我

ロキソニンが効く理由

T様は「ロキソニンを飲むと楽になる」とおっしゃっていました。これは重要なヒントでした。

ロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、炎症を抑える薬です。この薬が効くということは、痛みの原因が炎症であることを意味します。

では、なぜ炎症が起きているのでしょうか。

感染症のような外部からの侵入者による炎症ではありません。T様の場合、体の使い方によって引き起こされる「物理的な炎症」が起きていたのです。

硬くなった筋肉や組織に過度な負担がかかり続けると、微小な損傷が繰り返し起こります。筋肉の繊維が少しずつ切れる、腱の付着部が傷つく——目に見えない小さな怪我が、日常生活の中で何度も起きているのです。

体は、この損傷を修復しようとします。その過程で炎症反応が起こります。プロスタグランジンやロイコトリエンといった炎症性物質が放出され、痛みや腫れを引き起こします。

ロキソニンは、これらの炎症性物質の生成を抑えることで、痛みを和らげます。だから効くのです。

繰り返す損傷と修復の悪循環

問題は、この微小損傷が一度きりではなく、繰り返し起こることです。

日中、歩いたり動いたりする中で、硬くなった組織に負担がかかり、微小な損傷が起こります。夜、寝ている間に体は修復を試みます。しかし、完全に修復される前に、また翌日の活動で負担がかかる——この繰り返しです。

修復が不完全なまま損傷が繰り返されると、組織はさらに硬くなります。体は「ここは弱い部分だから、補強しなければ」と判断し、コラーゲン繊維を過剰に生成します。これが癒着や瘢痕組織の形成につながります。

すると、組織はますます硬くなり、動きが制限され、さらに負担が増える——悪循環が完成します。

T様の場合、この悪循環が2年間続いていたのです。「袋小路に入って切り崩せない」というT様の言葉は、まさにこの状態を表していました。

怪我をしない体の使い方へ

この悪循環から抜け出すには、「怪我をしない体の使い方」を身につける必要があります。

具体的には、特定の部位に過度な負担をかけない動き方です。膝の前面だけ、ふくらはぎだけに頼るのではなく、股関節周りの大きな筋肉、体幹の筋肉を使って体を動かす——これが理想的な動き方です。

T様には、骨盤を前に傾け、重心をかかとの前に乗せる立ち方を指導しました。この姿勢では、膝が自然に軽く伸び、膝の前面の筋肉への負担が減ります。

歩く時も、脚だけを前に出すのではなく、骨盤から体を前に運ぶイメージです。「股関節にペダルがついていると思って」とアドバイスしました。膝から下はただついているだけ、メインは股関節——この意識で歩くと、膝への負担が大きく減ります。

「新しい世界が広がった」とT様。正しい体の使い方を知ることで、今まで感じたことのない楽さを体験されたのです。

具体的な改善アプローチ

癒着をほぐす手技

T様のセッションでは、まず硬くなった組織を丁寧にほぐしていきました。

膝の前面、特に膝蓋骨の周囲は、皮膚と下の組織が癒着を起こしていました。この部分は、手のひらで圧をかけながら、皮膚を動かすようにほぐしていきます。

最初は痛みがありますが、少しずつ組織が動き始めるのが分かります。「あ、動いてる」とT様。今まで感じたことのない感覚だったそうです。

太ももの前面の筋肉は、筋肉の走行に沿って圧をかけていきます。特に膝の少し上、筋肉が腱に移行する部分は入念にほぐします。ここは微小損傷が起きやすい部分だからです。

「痛いけど、効いている感じがする」とT様。痛みには「悪い痛み」と「良い痛み」があります。組織が損傷するような鋭い痛みは避けるべきですが、硬くなった組織がほぐれる時の「痛気持ちいい」感覚は、改善のサインです。

太ももの裏側も同様にほぐしていきます。特に座骨の付け根の部分は、非常に硬くなっていました。ここをほぐすことで、骨盤の動きが改善します。

ふくらはぎは、膝裏から足首まで、全体をほぐしていきます。T様のふくらはぎは、表面は柔らかいように見えても、中の筋肉は非常に硬くなっていました。

関節の動きを引き出す

組織をほぐすだけでなく、関節そのものの動きを改善することも重要です。

T様の膝は、曲げようとすると約135度のところで「かつっ」と止まってしまいました。これは、関節内部の硬さと、周囲の組織の硬さの両方が影響しています。

関節ファシリテーションという手技を使い、関節の動きを引き出していきます。これは、関節に適切な方向と強さの力を加えることで、関節本来の動きを取り戻す技術です。

膝を軽く曲げた状態で、脛骨(すねの骨)を前後に動かしたり、回旋させたりします。最初は硬くて動きませんが、少しずつ動きが出てきます。

「あ、楽に曲がる」とT様。関節の動きが改善すると、曲げる時の引っかかり感が減り、より深く曲げられるようになります。

ただし、人工関節には可動域の限界があります。使用している部品によって、どこまで曲げられるかが決まっています。無理に曲げようとすると、部品を痛める可能性があります。

T様には、次回の整形外科の診察で、担当医に「この人工関節は、何度まで曲げられる設計ですか」と確認していただくようお願いしました。部品の限界を知ることで、安全に動かせる範囲が分かります。

ストレッチの正しい方法

T様には、自宅でできるストレッチ方法も指導しました。

重要なのは、硬くなりすぎた筋肉を無理に伸ばさないことです。まずはほぐすことが先です。

太ももの前面は、ラップの芯やフォームローラーを使ってほぐします。床に座り、太ももの下にローラーを置いて、体重をかけながら前後に転がします。

最初は痛みがありますが、毎日続けることで、少しずつ組織が柔らかくなっていきます。

太ももの裏側は、仰向けに寝て、ゴムバンドを使ってストレッチします。足の裏にバンドをかけ、膝を伸ばしたまま脚を上に持ち上げます。

「これならできる」とT様。ゴムバンドを使うことで、無理なく適度な強さでストレッチできます。硬めのバンドを使うことで、筋力トレーニングの要素も加えられます。

ふくらはぎは、壁に手をついて立ち、片足を後ろに引いてストレッチします。ただし、膝を伸ばしすぎないように注意します。膝を軽く曲げた状態でストレッチすることで、ふくらはぎの深層の筋肉も伸ばせます。

正しい姿勢と歩き方の習得

組織をほぐし、関節の動きを改善したら、次は正しい体の使い方を身につけます。

立ち姿勢では、まず骨盤を前に傾けることを意識します。お尻の穴を前に向けるイメージです。最初は難しく感じますが、鏡を見ながら練習することで、少しずつ感覚がつかめてきます。

重心は、かかとの少し前に乗せます。この位置に乗ると、自然に体が安定します。骨盤を前に傾け、重心を正しい位置に乗せると、膝は自然に軽く伸びた状態になります。

「これが一番楽」とT様。正しい姿勢は、決して無理に頑張る姿勢ではありません。骨格を正しく積み上げることで、最小限の筋力で楽に立てるのです。

歩く時は、脚だけを前に出すのではなく、骨盤から体を前に運びます。「股関節にペダルがついていると思って」とアドバイスしました。自転車のペダルを漕ぐように、股関節を動かすイメージです。

膝から下は、ただついているだけと思います。土台として地面に接しているだけで、メインで働くのは股関節周り——この意識で歩くと、膝への負担が大きく減ります。

最初はぎこちなく感じますが、毎日意識して歩くことで、少しずつ体が覚えていきます。新しい動きのパターンが、脳に学習されていくのです。

筋力トレーニングの重要性

骨盤を支える筋肉の強化

正しい姿勢を保つには、筋力も必要です。特に重要なのが、骨盤を前に傾ける筋肉です。

T様の場合、この筋肉が著しく弱っていました。触ってみると、右と左で明らかな差がありました。右側は筋肉がほとんど感じられないほど萎縮していたのです。

骨盤を前に傾ける主な筋肉は、大臀筋の上部線維と、腸腰筋です。これらの筋肉を鍛えることで、正しい姿勢を保ちやすくなります。

うつ伏せに寝て、膝を曲げた状態で脚を持ち上げる運動が効果的です。この時、腰の力で持ち上げるのではなく、お尻の筋肉で持ち上げることが重要です。

膝を曲げることで、ハムストリングスの働きを減らし、お尻の筋肉をより集中的に使えます。「ここに効いている感じがする」とT様。正しく筋肉を使えている証拠です。

立った状態で、片足立ちをする練習も有効です。最初は数秒しか保てなくても、毎日続けることで、少しずつ長く保てるようになります。

片足立ちは、バランス能力だけでなく、股関節周りの筋力も鍛えられます。特に、中臀筋という、骨盤を安定させる筋肉が鍛えられます。

体幹の安定性を高める

姿勢を保つには、体幹の筋力も重要です。

体幹とは、胴体部分の筋肉の総称です。腹筋、背筋、骨盤底筋群など、多くの筋肉が協力して、体の中心を安定させています。

T様には、プランクという運動を指導しました。うつ伏せになり、肘と足先で体を支え、体を一直線に保つ運動です。

最初は10秒保つのも大変ですが、毎日続けることで、少しずつ長く保てるようになります。体幹の筋力がつくと、立っている時や歩いている時の姿勢が安定します。

また、四つ這いの姿勢で、対角の手と足を伸ばす運動も効果的です。右手と左足を同時に伸ばし、数秒保ちます。これを左右交互に繰り返します。

この運動は、体幹の安定性とバランス能力を同時に鍛えられます。さらに、背中の筋肉や肩甲骨周りの筋肉も鍛えられるため、姿勢改善に非常に有効です。

上半身の筋力も忘れずに

下半身だけでなく、上半身の筋力も姿勢に影響します。

特に重要なのが、僧帽筋という、肩甲骨を動かす筋肉です。この筋肉が弱いと、肩が前に出て、背中が丸くなります。すると、骨盤も後ろに傾きやすくなります。

T様には、ゴムバンドを使った運動を指導しました。バンドを足で踏み、両端を持って、肩をすくめるように持ち上げます。

この運動で、僧帽筋が鍛えられます。肩甲骨周りの筋力がつくと、胸を張った良い姿勢を保ちやすくなります。

また、バンドを使って、腕を横に開く運動も効果的です。胸の前でバンドを持ち、両腕を横に開きます。この運動で、肩甲骨を寄せる筋肉が鍛えられます。

上半身の姿勢が良くなると、自然と下半身の姿勢も改善します。体は一つのつながったシステムだからです。

日常生活での注意点

座り方と立ち上がり方

日常生活の中で、何気なく行っている動作が、膝に負担をかけていることがあります。

椅子に座る時、多くの方は背もたれに寄りかかり、骨盤が後ろに傾いた姿勢になっています。この姿勢では、立ち上がる時に膝に大きな負担がかかります。

座る時は、骨盤を立てて、坐骨(お尻の骨)で座ることを意識します。背もたれに寄りかからず、自分の筋力で姿勢を保ちます。

立ち上がる時は、まず上半身を前に倒し、お尻を浮かせてから立ち上がります。この動作では、股関節の筋肉が主に働き、膝への負担が少なくなります。

逆に、骨盤が後ろに傾いた姿勢から、上半身を起こしたまま立ち上がろうとすると、膝の前面の筋肉に大きな負担がかかります。これを繰り返すと、微小損傷の原因になります。

階段の上り下り

階段は、膝に負担がかかりやすい動作です。特に下りる時は注意が必要です。

階段を下りる時、多くの方は膝を曲げながら、体重を支えようとします。この動作では、膝の前面の筋肉が強く働き、負担が大きくなります。

負担を減らすには、股関節を使うことが重要です。股関節を曲げて、お尻を後ろに引きながら降りるイメージです。

また、手すりを使うことも有効です。手すりに体重の一部を預けることで、膝への負担が減ります。「手すりを使うのは弱い人」と思わずに、積極的に使いましょう。

階段を上る時は、前足の股関節とお尻の筋肉で体を持ち上げるイメージです。後ろ足で蹴り上げるのではなく、前足で引き上げる——この意識で上ると、膝への負担が少なくなります。

長時間の立ち仕事や歩行

長時間立っていたり歩いたりする時は、こまめに姿勢をチェックすることが大切です。

疲れてくると、無意識のうちに後ろ重心になり、膝が曲がった姿勢になりがちです。気づいたら、骨盤を立て直し、重心を正しい位置に戻します。

また、同じ姿勢で立ち続けるのではなく、時々体重を片足に移したり、軽く足踏みをしたりして、血流を促すことも重要です。

長時間歩く時は、途中で休憩を取り、ストレッチをすることをお勧めします。特に、太ももの前面とふくらはぎをストレッチすることで、疲労の蓄積を防げます。

靴選びも重要です。クッション性の良い、足に合った靴を選びましょう。ヒールの高い靴や、底の硬い靴は、膝への負担を増やします。

よくある質問

手術から何年経っても改善できますか?

はい、改善は可能です。T様も手術から2年が経過していましたが、適切なアプローチで改善が見られました。

ただし、時間が経つほど、組織の癒着や筋力低下が進んでいる可能性があります。そのため、改善には時間がかかることもあります。

重要なのは、「もう手遅れ」とあきらめないことです。体は何歳になっても、適切な刺激を与えれば変化します。

痛みがある時は動かさない方がいいですか?

痛みの種類によります。

鋭い痛みや、動かすと悪化する痛みがある場合は、無理に動かさない方が良いでしょう。炎症が強い時期は、安静が必要です。

一方、硬さによる突っ張り感や、動かし始めの痛みは、適度に動かすことで改善することが多いです。

ただし、動かす時は正しい方法で行うことが重要です。間違った動かし方では、かえって悪化させる可能性があります。専門家の指導を受けることをお勧めします。

毎日どのくらいケアすれば良いですか?

理想的には、毎日少しずつケアを続けることです。

ほぐしやストレッチは、1回に長時間行うよりも、短時間でも毎日続ける方が効果的です。1日10〜15分程度で十分です。

筋力トレーニングは、週に3〜4回程度が目安です。毎日行うと、筋肉が回復する時間がなくなるため、逆効果になることがあります。

何より大切なのは、日常生活の中での姿勢と動き方です。これは、起きている時間すべてが練習の機会です。

人工関節は何度まで曲げられますか?

使用している人工関節の種類によって異なります。

一般的に、現在使われている人工膝関節は、120〜130度程度まで曲げられる設計のものが多いです。中には、140度以上曲げられる設計のものもあります。

ただし、設計上の可動域と、実際に曲げられる角度は異なることがあります。周囲の組織の硬さや筋力によって、制限されることがあるからです。

ご自身の人工関節が何度まで曲げられる設計なのか、担当医に確認することをお勧めします。無理に曲げて、人工関節を痛めることは避けたいからです。

ロキソニンは飲み続けても大丈夫ですか?

ロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症薬は、短期間の使用なら比較的安全です。しかし、長期間の連用には注意が必要です。

これらの薬は、胃腸障害や腎機能障害などの副作用があります。特に高齢の方や、他に持病がある方は注意が必要です。

痛みがある時に一時的に使用するのは問題ありませんが、毎日飲まないと過ごせない状態は、根本的な解決になっていません。

痛みの原因である、組織の硬さや動き方の問題を改善することで、薬に頼らなくても良い状態を目指しましょう。

自分でできることと、専門家に任せるべきことの違いは?

自分でできることは、日常生活での姿勢と動き方の改善、簡単なストレッチや筋力トレーニングです。

一方、専門家に任せるべきことは、硬くなった組織を直接ほぐすこと、関節の動きを引き出すこと、そして正しい動き方を評価・指導することです。

特に、どこが硬くなっているのか、どの筋肉が弱いのか、動き方のどこに問題があるのか——これらを正確に評価するには、専門的な知識と経験が必要です。

自己流で頑張っても改善しない場合は、一度専門家に相談することをお勧めします。

他の部位も痛くなってきたのですが関係ありますか?

はい、関係している可能性が高いです。

体は一つのつながったシステムです。膝をかばって歩くと、股関節や腰、反対側の脚にも負担がかかります。

T様も、膝だけでなく、腰や股関節にも不調を感じておられました。これは、膝をかばう動き方が、他の部位に負担をかけていたためです。

膝の問題を改善することで、他の部位の症状も改善することが多いです。逆に、膝だけを見ていては、全体の改善は難しいこともあります。

PHYSIOTHでの改善プロセス

初回カウンセリングと詳細評価

PHYSIOTHでは、初回のカウンセリングに十分な時間をかけます。

まず、現在の症状や困っていることを詳しくお聞きします。いつから症状があるのか、どんな時に痛いのか、これまでどんな治療を受けてきたのか——これらの情報が、原因を探る手がかりになります。

次に、体の状態を詳しく評価します。関節の可動域、筋力、筋肉の硬さ、姿勢、歩き方——多角的にチェックします。

特に重要なのが、動作分析です。実際に歩いていただき、どこに問題があるのかを見極めます。静止した状態では分からない問題が、動くことで明らかになるからです。

評価の結果をもとに、なぜ痛みや硬さが続いているのか、その原因を説明します。T様も、「謎が解けた」とおっしゃっていました。原因が分かることで、改善への道筋が見えてくるのです。

個別プログラムの作成

評価結果をもとに、お一人お一人に合わせたプログラムを作成します。

どの部位をほぐすべきか、どの筋肉を鍛えるべきか、どんな動き方を改善すべきか——これらを明確にします。

T様の場合、膝周辺の組織をほぐすこと、股関節周りの筋力を強化すること、そして姿勢と歩き方を改善することが、主な目標でした。

プログラムは、セッションで行うことと、自宅で行うことに分けて提案します。週に1回のセッションだけでは不十分だからです。

自宅でのケアが、改善の鍵を握ります。そのため、自宅でできる具体的な方法を、動画を撮影しながら指導します。

継続的なサポートと調整

体の状態は、日々変化します。そのため、プログラムも柔軟に調整していきます。

毎回のセッションで、前回からの変化を確認します。良くなっている部分、まだ改善していない部分を見極め、必要に応じてアプローチを変えます。

T様も、初回のセッションから数週間後には、「階段の痛みが減った」「突っ張り感が軽くなった」といった変化を実感されていました。

ただし、改善は一直線ではありません。良くなったり、また少し戻ったりを繰り返しながら、全体として改善していきます。

そのため、継続的なサポートが重要です。一時的に痛みが減っても、根本的な問題が解決していなければ、また元に戻ってしまうからです。

ゴールは自立したケア

PHYSIOTHの最終的な目標は、お客様がご自身で体をケアできるようになることです。

いつまでも通い続けなければならない状態ではなく、自分で体の状態を把握し、必要なケアができる——これが理想です。

そのため、セッションでは「なぜこれをするのか」「どうやれば効果的か」を丁寧に説明します。ただ施術を受けるだけでなく、ご自身が体について学ぶ機会にもなります。

T様も、「新しい世界が広がった」とおっしゃっていました。体の仕組みを理解し、正しいケアの方法を知ることで、自信を持って日常生活を送れるようになるのです。

まとめ 改善への第一歩

人工関節の手術を受けても、痛みや硬さが残ることは珍しくありません。しかし、それは「治らない」ことを意味しません。

多くの場合、痛みの原因は手術そのものではなく、術後の組織の癒着、筋力低下、そして何より「体の使い方」にあります。

硬くなった組織をほぐし、弱った筋肉を鍛え、正しい姿勢と歩き方を身につける——これらを総合的に行うことで、改善は可能です。

T様も、2年間改善しなかった症状が、適切なアプローチで変化し始めました。「袋小路から抜け出せそう」という希望を感じておられます。

重要なのは、あきらめないことです。「もう手遅れ」「これが限界」と思わないでください。体は何歳になっても、適切な刺激を与えれば変化します。

そして、自己流で頑張り続けるのではなく、専門家の力を借りることも大切です。正しい評価と、個別に合わせたアプローチが、改善への近道だからです。

もしあなたが、人工関節術後の痛みや硬さに悩んでいるなら、一度PHYSIOTHにご相談ください。国家資格を持ち、15年以上の臨床経験を持つ理学療法士が、あなたの体を詳しく評価し、改善への道筋を示します。

「こんなに楽に動けるんだ」という感覚を、あなたにも体験していただきたいのです。

ご予約・お問い合わせ

PHYSIOTHは、東京都世田谷区玉川4-3-15 サントピア二子玉川第2 101にあります。二子玉川駅から徒歩圏内で、アクセスも便利です。

膝の痛みや硬さでお悩みの方、人工関節術後のリハビリでお困りの方、ぜひ一度ご相談ください。お一人お一人の状態に合わせた、丁寧なカウンセリングと施術を提供いたします。

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 • 単発利用のお客様:セッション料金の50%
 • 回数券利用のお客様:回数券1回分相当額の50%
 •【無断キャンセル(事前の連絡なし)】
 • 単発利用のお客様:セッション料金の100%
 • 回数券利用のお客様:回数券1回分を消化

3. 遅刻について
 • 到着が遅れた場合、セッション時間の延長は原則としていたしかねます。
 • 連絡なく15分以上遅刻された場合は、無断キャンセルとして取り扱うことがございます。
あらかじめご了承ください。

4. 特例措置について
急な体調不良や自然災害、公共交通機関のトラブルなど、不可抗力の理由による場合は、
柔軟に対応させていただきます。その際は、まずは一度ご相談ください。